性的マイノリティについてのスタンス

「パートナーシップ制度」に自分の公約で言及しており、最近「性的指向及び性同一性の多様性に関する国民の理解の増進に関する法律案」、いわゆる「LGBT理解増進法案」が可決されたので、自分の性的マイノリティに対するスタンスを整理しておきます。

※上記図は時事通信社のニュース記事より引用 https://news.yahoo.co.jp/articles/3e4258b8f35f1f6591f949ca5a5b4c487c4c3fe5

基本的に私は特にLGBについては、諸手を挙げて、対象者がより生活しやすい環境を整えていくべきだと考えます。「同性愛など認めたくない」という反対される方が一定数いらっしゃるのも理解はしますが、同性愛への理解を促進する・同性愛者が権利を得ることそのものは、反対される方の権利を阻害する部分が見当たらないからです。

反対される方の中で、私が一番的を得ていると思う意見は「同性愛者が増えることで少子化がますます加速する」というものです。特にバイセクシャルの方の場合、異性ではなく同性を最終的にパートナーに選ぶとそうなるでしょう。ただ、だからといって、最終的に望まない異性愛結婚を強いて子どもを作らせるというのも様々な問題がありますし、そもそもパートナーシップ制度が無ければ、異性愛結婚を希望しない人はただシングルを貫くという形のままになるだけです。また、体外受精をして子どもを産んだレズビアンカップルの事例もあります。

北区には、「北区パートナーシップ宣誓制度」と「東京都パートナーシップ宣誓制度」がありますが、こういった制度などがないと、住居、保険などサービスを受ける上で不利になるという阻害があります。また、職場で引っ越しを伴う異動が発生した際の対策など更なる制度強化は必要でしょう。私は異性愛者ですので、根本的な部分では同性愛者の感情は、どうしても人の話を聞いたり勉強したりして想像するぐらいでしか理解はできませんが、現実的に社会全体の幸福の総和を考えると、ただ未婚を貫くよりも、より幸せで快適な形で生活して頂きたいと思う次第です。

そして、中々難しい問題となっているのが、LGBTのT、トランスジェンダーへの対応についてです。トランスジェンダーは一般的に「ジェンダーアイデンティティと身体的性が異なる」状態を指します。LGBと違い、話がややこしくなるのは、性自認と身体的性が同一の人と権利の衝突が発生しうるということです。特に男女別のトイレ・公衆浴場・ロッカールーム、男女別のスポーツ競技において、懸念の声があがっています。

また、トランスジェンダーと一言でまとめても、

生まれた時の身体的性は男性だが、性自認は女性(トランスジェンダー女性)
生まれた時の身体的性は女性だが、性自認は男性(トランスジェンダー男性)
生まれた時の身体的性は女性だが、性自認は中性(Xジェンダー)
生まれた時の身体的性は男性だが、性自認は中性(Xジェンダー)

と多岐に渡ります。更に女性種目に積極的に参加しようとするトランス女性もいれば、社会的慣習となっている服装やしぐさなどに強い疑問を持っている方、日々の生活に違和感はあるけど静かに粛々と暮らしたい方もいらっしゃるなど、思想のグラデーションも広いのです。そういったこともあり、明確で分かりやすい答えが見つけづらい問題です。

個人的には、「特に権利と権利が衝突する場であるトイレ・公衆浴場・ロッカールーム・スポーツ競技については、身体性に準拠。ただし、公的な場では、だれでもトイレのような性を問わない設備や方法論の普及に努める」辺りが今現在、妥当ではないかと考えています。ただし、身体性において、男性の遺伝子はXY、女性の遺伝子はXXとされておりますが、XXYといった遺伝子を持つ方(クラインフェルター症候群)もいらっしゃる訳で、この切り分けに問題が全くない訳でもありません。他にも性自認が中性、もしくは不明という方もいらっしゃいます。調べれば調べるほど深いので、引き続き、勉強していきたいと思っております。

なお、可決されました、いわゆる「LGBT理解増進法案」ですが、日本維新の会の提案した「すべての国民が安心して生活できるよう留意」という文言が記載されているため、これによって、現状では、「トランス女性が女性用の風呂へ侵入することを認められていない状態」であることになります。

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