団体と政党の関係性、国や街の構造を考える

ここから書くことは、他党さんの話もしますが、その支援者の政治活動や選挙活動自体を否定するつもりはありません。私が維新所属の議員という立場ではありますが、良いとか悪いとかではなく、あくまでも、世の中こんなものであるということを言語化してみたく書いてみました。多分、家と職場を往復しているだけは見えない世界ではあるかと思います。

日本維新の会とか参政党などを筆頭に一部の政党や無所属の議員候補者が選挙をするときに、よく演説で語るフレーズとして、
「私は、企業団体からの支援は一切受けません。団体から支援を受けてしまうと団体の言うことを聞かなければならなくなってしまうからです」
というものがあります。実際そのとおりで、例えば、国民民主党が先の先の参議院選で大阪選挙区に某男性候補を擁立しようとしたところ、支援団体との関係性を鑑み、調整が入った旨の報道もありました。

逆にいうと、報道などでも堂々と報じられている通り、自由民主党や立憲民主党、国民民主党なんかは、露骨に業界団体の支援を受けている候補者もいるわけですが、団体と政治の力学について考えてみたいと思います。私も消防団とか青年会議所とか、いわゆる団体に所属しているので、団体側から見る視点も併せて考えたいと思います。

まず、政治家側から見た団体というのは、「一定程度、専門的知見と現場の意見を集約をしてくれる存在」だということです。ある分野について、住民から様々な意見が出てくるとは思いますが、その住民の意見は正しいのか、偏っていないのか、世の中全体から見て主流派なのか、公共の福祉の向上に繋がるのか等、政治家は様々な吟味しなければなりません。政治家の立場からすると、個々人の願いを聞くというよりも、公共の福祉の向上に努めるのが大事だからです。そして、その吟味をするというのは、最も重大な仕事のひとつであり、調査したり悩んだりするなど可能な限りするにはする訳ですが、それでも最終的な自身の決断に不安がよぎります。そういった意味では、一定程度、専門的知見と現場の意見を集約をしてくれる存在というのは非常にありがたいのです。

その為、夏ごろになると、「予算要望」「団体ヒアリング」という形で、団体から話を聞く場を設ける政治家も少なくありません。私を含め、団体支援を受けないと言っている維新の議員でも、少なくない議員はヒアリングは是非したいと思っていますし、私の所属する会派でも、ヒアリングしたい団体に案内をお送りさせて頂きました。ただ、特定団体との関係性が深い政党と比べれば、団体の要望をそのまま鵜呑みにせず、政策全体の整合性や公共の福祉に資するかなどはしっかり吟味することとなります。それに中には、意見をとりまとめる団体役員の意向と現場の想いの乖離も確認できたこともありますしね。

では、団体側からみると、どんな景色なのでしょうか。確かに一部の組合とか業界団体については、特定候補の応援を露骨にし、団体代表として議員を送り込むこともあります。またある種のイデオロギーを持って、政治活動をしているところもあります。ただ、少なくない団体は体裁上、政治的中立の立場を謳っています。それでも一部の団体は特定政党と結びつきが強そうに見えるのは何故でしょうか。もう少し具体的に踏み込んでいうならば、様々な団体が自民党とくっついているように見えるのは何故でしょうか。

考え方としては2つあります。ひとつ目の答えとしては、自民党支持者が様々な団体の設立や運営をしたり、真面目に地域活動をしたりしていることが多いからです。関西圏の一部維新支持者は別でしょうが、体感値として、自民党以外の政党強烈支持者は政治活動はやっても、団体運営や地域貢献活動を熱心にやっているイメージが弱いのです。これは、自民党のアクティブ支援者の構成に、経営者や高齢者など、日中でも自由に時間が使える人がいることも関係があるのだと考えられます。結果として、自民党の某選挙陣営を見ると、政治的中立を謳う某団体から推薦を受けている訳ではないのに、何故かその某団体のメンバーが大量に応援に入っているという光景を見ることができます。(野党系の周辺にいる一部の団体の場合、実質的には政治活動がメインの団体なので、そのような団体は今回の定義からは外れます。)

もうひとつの考え方としては、要望を実現するために、地域の首長や与党に直訴することが多いので、単純接触機会が増えて、関係性が深いように見えるということでしょう。そういった意味では、政党として推薦含め首長を取りに行くというのは大きいですね。そして、仕方ないといえば、仕方ないのですが、日ごろ、そのような行動にでている人たちは、自治体などの運営には非常に解像度が高いのです。

私個人としては、利権や税金投入の是非などですべての団体があって然るべきとは全く思っていませんが、街中の街路灯の一部は某団体が管理していますし、地域のお祭りなどの伝統を守ろうとしている団体、地域の安全を守るために活動している団体など、家と会社の往復しかしていない生活の人でさえも実は恩恵に預かっている団体は事実としてあります。時間的に余裕のない現役世代には難易度の高い話ではあり、自分が関西以外の維新というか維新に限らず自民以外の政党所属だから非常に言いづらいのですが、ネット上だけで声の大きい特定政党強烈支持者は、この国や街の構造を真面目に考えてみても良いのかもしれません。数十年後の話になってしまうかもしれませんが、AIによって仕事が消失し、ベーシックインカムで生きなければならない世界になったとき、余った時間を地域貢献に割り振ると少しは世の中が自分の望む方向に動くかもしれません。

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