政治家ですが、EXPO2025大阪・関西万博に行ってきた

4月23日(平日)にEXPO2025大阪・関西万博(以下、大阪万博)に行ってきました。と言っても、東京都の区議という立場上、地元をあまり長期間離れすぎるのもどうかとも思ったので、夜行バス+地下鉄で午前中に会場に着いて、”1日”をめいいっぱい全力で回りましたよ。いろいろ見て回りましたが、5つだけ、感想を書きます。

①フィリピンパビリオン
フィリピンといえば、セブ島観光を思い浮かべる人は少なくありません。まさに本パビリオンはフィリピンの観光PRをメインに据えた展示です。そこにAR技術も投入し、現地での観光をよりワクワクするものに昇華させようとしています。フィリピンに限らず、多くの国では、「まず自国を知ってもらおう。あわよくば観光にも来てもらおう」みたいな、そんな訴えをどこかしらで感じます。

②アラブ首長国連邦パビリオン
アラブ首長国連邦、通称UAEといえば、オイルマネーや富裕層の街ドバイなどをイメージすることが多いと思われます。本パビリオンでは、そういう方面でのPRは敢えて控えめにして、UAE地域の伝統文化や脱炭素に向けての動きなど、多くの人が持っているであろうイメージを覆しに来ているのがポイントでしょう。

③中国パビリオン
中国は、世界第2位の国として、日中関係の問題も含め、何かとニュースで報道されている国です。パビリオンにおいては、圧倒的な技術力なり、人的動員力なりで圧倒してくるのかと思いきや、どこか懐かしいと思える中国の伝統的農村文化や日中交流の展示が意外と多かったです。勝手な憶測ですが、これを機に、対中感情の改善を狙っているのかもしれません。私としても中国との相対は、警戒すべきところは警戒しつつ、友好路線であった方が良いとは思います。また、展示物の3D回転など、展示を快適に表示させるための技術も侮れませんでした。むしろ、技術を前面に押し出すのではなく、敢えて控えめ且つ効果的に使用しているところは、恐ろしさすら感じました。

④フランスパビリオン
文化芸術の国フランス。展示というか建物全体が非常にアーティスティックでした。正直いうと、「何を見せられているか分からんけど、なんかカッコいい」という感じですね。建物全体の中で、ロダンの手をモチーフにした作品が何点か置いてあり、作り手であり、文化を牽引するための誇りみたいなものを感じさせます。なお、平日の夕方に並んだら、結構スムーズには入れました。

⑤米国パビリオン
「スパーク」という星形のキャラクターの誘導されて、米国の科学技術や地理・文化魅力ポイントを紹介され、最後は宇宙に誘導されるというシナリオのパビリオン。圧倒的なスケールとドリームがそこにあります。さらに、「未来を目指すなら一緒がいいな♪」「Together♪」というフレーズが入った歌が、意外と日本人の琴線に届きやすい音程なのですよ。序盤では、就業研修プログラムや青少年プログラムのキャプションもあり、日本人の「優秀な若者」をリクルーティングしている指摘されてもおかしくない内容です。それと同時に、日本が「壮大な夢」を提示して世界各国から「優秀な若者」を呼び寄せるのは可能なのかと深く考えさせられる展示でもありました。

実は、日本関係の展示も幾つか見ました。端的にいえば、「持続可能な社会」「健康」「安心安全」が中心であり、それは大事なことではあるのですが、日本の若者にとって、それらのフレーズに憧れがあるのかという観点では、弱いような気もします。日本関係の展示の中で、あ、これ良いなと思ったのが「職場到着ギリギリまで布団で寝ることができる乗り物」というものであり、本当に忸怩たる思いです。

そんなこんなで、私にとって大阪万博は、色々考えさせられるものがありました。展示に素直に向き合い、いろいろなことを考えられるという意味では、良いイベントなのだと思います。子ども達にもぜひ来てほしい。少なくとも、世界や未来を知るきっかけにはなると思いますよ。

あと、これは蛇足ではありますが、万博面白いよと自由に公言できるという意味で、万博潰せと言わざるを得ない政党より、今所属している政党は恵まれているなと思います。

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