- 2025-1-3
- 雑記
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私は政治家ではありますが、議会、政治活動の場、政策を決める議論の場、真剣な陳情をお受けする場以外では、政策論争するのが基本的に嫌いなタイプです。(実は、思いの強い政治家と仕事として議論するのも、正直得意ではないのですが)
特に、何度も飲み会の場とかで非政治家の人たちと政策の話をしましたが、酒を呑んで気が大きくなった人は人の話をまったく聞かず、自説を絶対に曲げません。議論をしようとすると、火に油を注ぐ形で自説を強化し、場の雰囲気をぶち壊すことにもなるので、悲しいかなニコニコ話を聞く以外にその場をやり過ごす手段がないのが実状です。仮に居酒屋談議で勝ったとしても、負けた方は相手を根に持つことでしょうし(酔って記憶がなくなる可能性もあるけど、それも倫理的にどうなんだ)、政治家が居酒屋で非政治家に負けてしまうのであれば、それはそれで政治家が一方的に箔を下げることになります。
つまるところ、しかるべき議論の場以外で、議論に巻き込まれた時点で負けだといえます。私の愛読書にデールカーネギー著「人を動かす」という本がありますが、この本では人を説得する方法に「議論を避ける」ということが書かれています。これは「議論に負けても、その人の意見は変わらない」ことを示唆しているのです。政治家としての本来の議論の在り方としては、相手を自分の意見でねじ伏せるのではなく、政治的妥協点を見つけて現実的に住民の生活向上を実現することが大事でしょう。
なお、ここまでは政治家が非政治家を相手に議論をしない方がいい理由みたいな感じで書いてきましたけど、逆もしかりです。非政治家が、自分と異なった意見を持つ政治家に意見をする場合は、打ち負かしてやろうとすると、政治家は頑なになります。「〇〇の問題の当事者として、本当に困っています、▲▲さんのご助力をお願いしたい」と相談する形になると、政治家も「うっ」とくるものがありますね。大抵の人間は「悪人になりたくて、結果的に悪いことしているわけではない」のです。もちろん、何らかの理由で期待に応えられないケースもあるとは思いますが。
ちなみに、テレビやネットで激しくやりあっている政治家は、何を考えているのか。
①パフォーマンス:党派性もしくはキャラの確立を意識し、支持者のために或いは支持者獲得のために、演出している。
②世論の醸成:相手を悪人にしたてることで、相手が悪役になりたくないと焦り態度を変えることを期待している。
③戦闘狂:自説を絶対に曲げたくない強い信念から来ている、或いは寧ろ議論してナンボだと思っている。
④EQの不足:単純に思慮が浅い、或いは性格に何らかの難あり。