- 2024-12-22
- 議会報告
12月6日に「令和6年第4回東京都北区議会定例会」が終了しました。会派としては、すべての議案について賛成しました。一番インパクトが大きいのは教育長が新しくなることですね。これまでの清正氏は、北区の基礎学力を都の水準まで引き上げるために尽力してまいりました。これからは次のフェーズの教育を作る段階に入り、福田晴一(ふくだはるかず)氏が教育長になります。この人事につきましては、会派としても非常に重要なことだと考えており、議会外ではありますが役所の関係者から何度も納得いくまで説明を受けた上で、賛成させて頂きました。これまでの活動では北区とそれほど縁はなかったようですが、校長・海外・プログラミング教育・特別支援教育など様々な経験からの知見に期待しております。
また一般質問につきましては、育休で幹事長の佐藤ことは欠席しましたが、残り二人で個人質問しました。なお、今回の質問では、前回第3回定例会の最中に発覚したサーバーセキュリティ関係のインシデントを中心に質問をしました。それでは、以下、その内容です。「⇒」は区長または教育長の答弁となります。
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日本維新の会北区議員団の安達しんじです。今回は、ランサムウェアについて、文化芸術に関することについて、産業に関することについて、交通に関することについての大きく4つのテーマで質問させていただきます。
はじめに、ランサムウェアについて伺います。ランサムウェアとは、不審メールなどに添付されているファイルを起動させたり、VPN機器やリモートデスクトップ接続のセキュリティの隙をつかれたりすることで感染するマルウェアです。これに感染すると、パソコンの中のデータが暗号化され、データの閲覧や使用ができなくなります。それと同時に、デスクトップ画面の背景が勝手に差し替えられるなどの形で、身代金を要求するメッセージが表示されます。
本年9月30日にライクキッズ株式会社のサーバに第三者によるランサムウェア攻撃とみられる被害が発生しました。ライクキッズ社は指定管理者として、北区内の区立児童館3施設、わくわく☆ひろば 1事業を受託している会社となっております。また区内の私立保育園の3施設を運営する他、区外でも多数の保育施設を運営しております。北区の10月4日のプレスリリースでは、「現時点では、具体的な情報漏洩の事実は確認できていませんが、当該事業者が保有する個人情報の一部が漏洩もしくは閲覧された可能性があります。」「ライクキッズ株式会社に対し、引き続き、個人情報漏洩の有無の確認を継続するとともに、速やかな調査の実施、報告及び適切な対応を求めてまいります。」と記載されています。まずは、ライクキッズ株式会社のランサムウェア被害状況および北区の関連施設への影響について、最新の状況をご教示ください。
⇒ライクキッズ株式会社に対しては、本件発生直後より適宜確認をしているが、現在も調査は継続しており、被害状況の全容は未だに解明されていない。
そのため、区としては引き続き、事業者に対し早期の解明を求めるとともに、情報収集に努め、被害状況等が明らかになったら、その内容に合わせ、迅速かつ適切な対応を図っていく。
今回の被害、言い換えますとインシデントは、9月30日に発生しました。そして、先述のとおり、北区のプレスリリースの発表は10月4日でした。一般的にインシデントが発生した場合、事実確認の上、素早く公表するべきものです。仮に事実確認に時間がかかるにしても、10月1日に愛知県半田市、10月2日に大田区、10月3日に目黒区・品川区と北区に先んじてプレスリリースを出した自治体は複数あることから考えますと、対応をもっと早められることはできたかと思います。区民生活に影響を及ぼすインシデントが発生した場合、すみやかな情報公開がなされるべきと考えますが、それに対する見解と、今回のライクキッズ社に関する情報公開が一部他の自治体より遅かった原因について伺います。
⇒区としては、区民生活に影響を及ぼすインシデントが発生した場合、「北区事件・事故の公表基準」等に基づき、速やかな情報公開を行うのは当然の対応と考えている。
今回の経緯については、第三回定例会の所管委員会でもご説明したとおり、事業者から第一報が入ったその日に区から各施設に確認をしたところ、「各施設で使用しているソフトウェアには個人情報は保存されていない」といった趣旨の回答があり、個人情報漏洩の可能性はないと判断し、その時点での情報公開は見送った。しかし、数日後の第二報では、当該ソフトウェアには個人情報が保存されており、かつ、それらもサイバー攻撃を受けていたとの報告があったため、急遽、利用者への周知の指示及びプレスリリースを行った。北区の情報公開が一部の区より後になったのはこうした経緯によるもので、可能な限り迅速な対応を行ったと考えている。
区としては、今回の事例について、事業者と連携を図りながら検証を行い、引き続き個人情報の適正な管理に努め、子どもや保護者の方にとって安全安心な環境が確保できるよう取り組んでいく。
ランサムウェア対策そのものにも話題のフォーカスを当てていきます。同年9月30日に奈良県斑鳩町(いかるがちょう)の図書館システムでランサムウェアの感染が確認されました。昨今、こうした公的機関の被害がニュースに上がっておりますので、他山の石とみなしている場合ではありません。北区役所自体のランサムウェア対策について、公開できる範囲でどのような対策がなされているでしょうか。併せて、ランサムウェアに感染した場合は身代金の要求がなされますが、感染し要求を受けた場合、毅然とした対応をすべきと考えますが、見解をお伺いします。
⇒北区では、ランサムウェアを含むセキュリティ対策として、総務省が推奨する、いわゆる三層分離のネットワークを構築している。特に、外部からの攻撃が脅威となるインターネット接続系については、東京都セキュリティクラウドを介した接続に限定するとともに、セグメント境界にファイアウォールを設置し、ファイルのやり取りには無害化処理を要するなど、重層的なセキュリティ対策を実施しているところです。また、あわせて、知らない相手方やアドレスからのメールを開けないなどの情報セキュリティ教育の徹底も図る。引き続き、関係機関からの最新情報に注意を払い、迅速なアップデートなどのセキュリティ対策を継続的に取り組む。また、もしも、ランサムウェアへの感染が発覚した際には、CIO 補佐官のほか、警察署、J-LIS などの関係機関に報告・協議のうえ、断固とした措置をとる。
サイバー攻撃について、役所そのものだけを守れば良いというものではありません。例えば、大企業へのサイバー攻撃について、大企業自体はセキュリティがしっかりしていても、取引先が攻撃を受けて、そこから感染するケースもあります。いわゆる、サプライチェーンの弱点を悪用した攻撃といわれるものです。サプライチェーンという言い方は微妙かもしれませんが、例えば本年5月に発生した株式会社イセトーのインシデントは、徳島県、愛媛県、大田区など取引先の多数の自治体の住民情報に被害をもたらしました。ここで質問します。指定管理者など役所との取引先より、どのようにセキュリティの質を担保して頂けるのか、その取り組みを伺います。
⇒区では、契約や指定管理協定の締結の際に、契約書や協定書に、個人情報や情報資産の取り扱いに関する特記事項を付すことで、区と同様のセキュリティ対策を要請している。また、指定管理協定においては、「北区情報セキュリティポリシーに基づく情報セキュリティ対策の実施」を協定書に記載するとともに、モニタリングの機会を捉えて、対応状況を確認するなど、セキュリティ対策の質の担保に努めている。
ランサムウェアの被害は、公的機関だけでなく、様々な企業・団体でも発生しております。独立行政法人情報処理推進機構いわゆるIPAが毎年発表している「情報セキュリティ10大脅威」によりますと、ランサムウェアは9年連続ワースト10内に掲載されるほど、定番化している脅威です。9月の速報値では、全国で半年間に114件の被害が出ており、去年の同時期を上回るペースです。ランサムウェアの脅威と対策について、区内の産業界、医療機関、教育機関を含む公的施設に正しく周知すべきと考えますが見解を伺います。
⇒ランサムウェアを含むサイバーセキュリティの脅威や対策に関する重要情報は、内閣サイバーセキュリティセンターの統括のもと、関係省庁や業界・業種の統括団体等を通じて、産業界、医療機関、教育機関を含む公的施設に、情報発信・周知が行われていると認識している。なお、区内中小企業については、区内3警察署及び東京商工会議所北支部と「北区サイバーセキュリティに関する協定」を締結し、区内の中小企業向けにセミナーを開催するなど、サイバーセキュリティへの理解促進と注意喚起を行っている。引き続き、関係機関と連携しながら、サイバーセキュリティに関する周知に努めていく。
厳しい質問が続きましたが、住民の個人情報や財産、緊急時には命を守り、役所のサービスの運用を持続させるための質問です。また、答弁をお考えの際に、万が一が発生した場合に備え、具体的な対応をシミュレートしてほしいとの願いも込めております。さて、ここからは明るい方向に毛色を変えまして、文化芸術に関することに質問を移します。
この秋も区内では様々な芸術活動が盛んでした。演劇なり、華道なり、陶芸なり、伝統工芸なり、私も様々鑑賞させて頂きました。その中には区も共催という形で支援をしていたものもあったかと思います。文化芸術に関連することにも戦略的に投資、支援をすることで、より豊かな北区が実現することでしょう。
投資といえば、直近でお金が動いているのは、(仮称)芥川龍之介記念館でしょう。書斎再現に向けてクラウドファンディングが動いております。このクラウドファンディングは3回に分けて行われており、今現在から翌年1月7日まではその3回目に当たります。この試みについては、区の歳出軽減の側面からも、注目や関心を集めるという広報的な側面からも意義深い試みだと思っており、来年度もさらに関心を集める工夫をしながら、続けて挑戦すべきと考えます。(仮称)芥川龍之介記念館のクラウドファンディングの最新の状況と今後の展望について伺います。
⇒令和8年度の開設を目指している(仮称)芥川龍之介記念館では、現在、芥川龍之介の書斎再現に向けて、クラウドファンディングを実施している。これまでに、区外在住の方への返礼品を変更しながら、第1弾、第2弾を実施し、現在、第3弾を受け付けており、11 月 21 日までに、合わせて 197 件、560 万円を超える寄附があった。なお、今後について、クラウドファンディングが寄附の受付にとどまらず、記念館の開設に向けたPRや機運の醸成につながるよう、関連イベントに併せて周知するなど、効果的な取組みを検討している。
続いて、様々なアーティストの稽古場所としてもよく活用されるココキタについてです。演劇関係者からよく言われるのは、区内施設にWi-Fiを設置してほしいという要望です。今年の予算特別員会でも同じような質問がありましたが、戦略性を考えつつ、ココキタにWi-Fiを設置するなど、施設の更なる利便性向上をすべきと考えますが、いかがでしょうか。
⇒ココキタは、平成 27 年 4 月の開設以来、北区の文化芸術活動の発信・交流拠点として、区民の主体的な文化芸術活動を支援してきた。多彩なレンタルスペースや長期貸しのレジデンススペースなど、音楽やダンス、演劇の練習や、アーティストの創作活動の場として、多くの方々に利用されている。なお、Wi-Fi 環境の整備については、ダンスの練習で動画を再生するなど、利用者から要望があることは認識しており、区有施設の設置状況や利用状況を踏まえながら、さらなる利便性向上に向けて、管理運営を担う北区文化振興財団と研究していく。
今回私からも改めてこの質問したのは、ココキタのある豊島を含む王子地域そして北区は、演劇関係者から注目されているためです。月間「東京人」2024年12月号で、北区の演劇支援に対する特集が組まれたほどでございます。王子には北とぴあや王子小劇場があります。北とぴあでは「北とぴあ演劇祭」で、中高生も舞台に立ち、大人も様々なワークショップで演技や照明などを学んだりしています。また、王子小劇場もコンセプトとしては若手劇団の支援を謳っています。王子は演劇入門者向けの地としての土壌があるのです。この土壌に稽古場としてのココキタもしっかりはめ込む形で、演劇の街としてのブランディングがより確立する可能性があるではないかと考えております。また、ココキタの存在をうまく活用すれば、演劇を志す若い人たちの王子-豊島間の回遊性の向上にも寄与するかもしれません。
回遊性と言いますと、アニメや漫画、場合によってはドラマなどのコンテンツを利用するのはいかがでしょうか。私は今月、愛知県豊橋市に行ってまいりました。豊橋市は高校生が主人公のラブコメアニメ「負けヒロインが多すぎる!」の舞台です。JRの駅構内は、このアニメの登場人物のパネルが至る所に並んでいます。街中を歩くと、登場人物ゆかりの商店街やお店などでアニメのポスターが張っております。また、市の施設である豊橋地下資源館および豊橋市視聴覚教育センターも、舞台となっており、ここにも登場人物のパネルが並んでいます。観光協会で配布しているパンフレットを基に、これらのようなアニメの舞台となった場所いわゆる聖地を回遊することができます。豊橋市観光プロモーション課に話を伺ったところ、鉄道会社とアニメ会社などの民間がコラボレーションを主導し、市がパンフレットの記載内容の確認や施設との調整などの協力をしたということです。
さて、北区も多数のアニメや漫画の舞台になっております。清野とおるさんの「東京都北区赤羽」は言わずもがなでしょう。「鬼滅の刃」の蝶屋敷は昔の北区滝野川が舞台です。現在放送中の範囲ですと、「多数欠」というアニメでは短い時間ですが、北区役所第一庁舎1階ロビーが舞台になっておりました。このほか北区広域では、既に北区観光協会のしぶさわくんがあちらこちらに出現しておりますし、赤羽には赤羽バネ子ちゃん、田端にはたばったんなど多数のご当地キャラクターがおります。マンホールなどでは、のらくろとのコラボもしております。キャラクターを有効活用する土壌はあるでしょう。
多くのアニメや漫画があるので、具体的にどのコンテンツを推すべきかは、今回は申し上げませんし、場合によっては短期スパンで旬に合わせて推すコンテンツを切り替えていく等のやりかたもあるかもしれません。いずれにしましても、アニメ、漫画、場合によってはドラマ等のコンテンツと区のコラボレーションをより受け入れやすい土壌を作るために、シティブランディング戦略ビジョンにコンテンツの利活用を盛り込むべきと考えますが、いかがでしょうか。
⇒この間、区では、しぶさわくんとの連携をはじめ、デザインマンホールへのアニメやマスコットの活用、プロモーションポスターの制作など、キャラクター等のコンテンツに焦点を当てたプロモーションも行ってきた。また、アニメに限らずドラマ等の撮影においても、幅広くロケーション支援の対応を行うとともに、実績等を区ホームページにて公開しているところです。アニメやキャラクター、ドラマ等のコンテンツとのコラボについては、見込まれる効果等も踏まえながら、その都度、ケースごとに有効性を見極めたうえで、実施の可否を判断していく。
次に産業に関することの質問です。一部、昨日の方の質問と、内容が重複する部分がございますが、ご容赦ください。プレミアム付北区内共通デジタル商品券しぶさわくんPayが販売されました。従来の紙の商品券では、入手する際に並ぶ必要がある、また売る側も手間である等の課題がありましたが、デジタル化することはこの課題の解決に寄与したと思います。我が会派としても、デジタル商品券の実現は肯定的に捉えてプッシュしてまいりましたし、若い住民を中心に肯定的なご意見を頂いております。一方で、利用できる店舗が少ない、利用期間が短い、使い方がわかりづらい等のご意見を頂いております。よって、来年以降もプレミアム付北区内共通デジタル商品券事業を行う場合は、これらのご意見を踏まえて、利用しやすさを追求して頂ければと思いますが、いかがでしょうか。
⇒区は北区商店街連合会が実施するプレミアム付きデジタル共通商品券の発行を支援し、商店街等のご努力により、開始時より約4割の取扱店舗の拡大を実現している。また、子育て世帯を中心とした区民からは、商品券購入にあたり販売所に並ぶ必要がなくなったことに対する評価をいただく一方で、ご指摘の様々なご意見もいただいている。今後、課題を解決するべく北区商店街連合会等と意見交換を行い、しぶさわくんPayの利便性向上につなげていく。
また、プレミアム付北区内共通デジタル商品券しぶさわくんPayは広い意味では地域通貨であるといえなくもありません。これまでも我が会派では佐藤こと区議を中心に地域通貨について様々質問をしてまいりましたが、しぶさわくんPayとは別に、地域通貨について今後の構想を伺います。
⇒地域通貨は、地域経済やボランティア活動の活性化が期待され、特別区では数区で導入されている。北区では、北区商店街連合会と協議を重ね、しぶさわくんPay発行事業に着手した。こうしたことを踏まえ、現在、東京都において検討が進む「東京ポイント」の動向を注視しつつ、引き続き先行事例の調査研究を進めており、庁内及び北区商店街連合会等との協議や全体経費も勘案しながら検討している。
続きまして、産業PRについての質問です。質問の内容から、先にお伝えしますと、今年の定例会で我が会派からことあるごとに質問してまいりましたが、北区は万博の機運醸成を独自にやらないのかということでございます。
⇒区では、昨年度から「国連を支える世界子ども未来会議 in KITA-ku」を実施しており、来月 15 日の会議において優秀な発表をした児童は、大阪万博で開催される「国連を支える世界子ども未来会議 FUTURE SUMMIT みらい総会」に北区代表として参加することになっており、北区の子どもたちが万博を体験する貴重な機会になると認識している。引き続き、「万博首長連合」参加自治体として、東京都や特別区長会と足並みをそろえながら、対応していく。
実は私はこの1年間で、2回海外に行っております。1回目は東京日中友好議員連盟協議会訪中団で北京・深圳、2回目は国際青年会議所の世界会議で台北です。渡航中に、様々な企業の展示を見てまいりました。それらの企業は凄いとか、それらの企業の商品は凄いとかは、この場で言うつもりはありませんが、ひとつ強く感じたことがあります。向こうの企業は展示にかける熱量が凄いのです。1企業が体育館より広いスペースを設け、自社PRのためにまるまる使っているのです。海外からの来訪者に対して、本気でPRしている様子には圧倒されました。私は、最新テクノロジの研究のため、時々東京ビッグサイトのイベントに行きますが、展示にかける熱量はビッグサイトの展示ブースを遥かに凌駕しております。私は、そういったPRに対する熱量の差で、危機感を抱きました。日本企業は大丈夫なのか、きちんと情報を世界に発しきれているのかと。
万博は、世界各国のパビリオンがありますけど、日本のPRの場でもあります。厳しい国際競争の中、頑張っている日本に注目してもらえるには、万博はいい機会ではないかと思いながら、こうして、質問をさせて頂きました。
最後に、交通に関すること、特に自転車環境についての質問です。道路交通法が改正され、自転車利用者の安全を守るための措置ではありますが、本年11月より自転車の運転に関する罰則が強化されています。飲酒運転、スマートフォンを操作しながらの運転に対する罰則は認知されているでしょう。一方で、「歩行者用道路における車両の義務違反」「路側帯通行時の歩行者の通行妨害」など分かりづらい注意点も多々あります。
ただ、そもそもですが、歩行者が歩くところを走行したくなってしまう、または車道の走行を避けたくなってしまう道路環境そのものがよくないのではないでしょうか。例えば、成立学園通りなどは、道路が狭い割に自動車の通行量が多く、私は怖く感じ、ルート上どうしても走らざるを得ないときだけ走り、普段はその周辺の道をできるだけ走行しようとしてしまいます。また、区道ではありませんけれど、王子神谷駅付近の北本通りも時々走行しますが、自動車の通行量が多いため、こちらも同様に、可能な限り避けるように走行しています。自転車が安心して車道を走れるよう、区全体において、自転車専用通行帯を増やすべきだと考えます。自転車ネットワーク計画によると、自転車専用通行帯についての概ねの整備スケジュールとしては、2024年度は、調査・設計・整備のフェーズに移る時期かと思われますが、現状の予定を伺います。また、区道ではありませんが、北本通りは現状、自転車が走りづらいと考えますが、東京都と一緒にこれを改善する計画はあるかも併せて伺います。
⇒区では、自転車ネットワーク計画の整備路線延長、約56.8キロメートルにつきましては、令和6年度から10カ年での整備完了を目指している。対象路線のうち、新たな法規制を伴う自転車専用通行帯の整備は約3.7キロメートルでその他、空間が確保できない場合は、「暫定形態」や車道内で混在する「車道混在」等の整備形態となっている。区としては、引き続き交通状況などを踏まえ、警察等の関係機関と協議のうえ、適切な整備形態を選定していく。また、東京都が管理する道路につきましては、東京都自転車通行空間整備推進計画に基づき整備が進められており、現時点で北本通りの具体的な予定等は位置づけられていないが、引き続き、区の計画や整備進捗を共有するなど、自転車ネットワーク形成に向けて、東京都と連携を図っていく。
最後にここから先は質問ではありませんが、今しがた自転車専用通行帯についてお訴えさせて頂きましたので、関連意見として路肩環境について、勉強会で興味深い話を聞きましたので、最後にこの場で共有させて頂きます。将来的には自動運転の普及がされていくと思います。自動運転は交通法規を守る厳密なプログラムを基に運営されていくことでしょう。特に注目したいのは、タクシーの自動運転です。タクシーは、路肩での乗客の乗り降りを前提としています。つまるところ、プログラム上、全く問題のない場所で安心して乗り降りのできる場所の確保が、遠い将来求められてくると思われます。100年先を見据えたまちづくり、道路づくりでは、そういった技術的進歩も前提とした視点で進めて頂ければと思っております。
ランサムウェアなど、技術的発展に伴うネガティブな話から質問を始めましたが、技術は本来、人を楽にし、わくわくさせてくれるものです。Wi-Fi環境の整備などの質問もしましたけど、最新技術をうまく活用できる土壌をしっかりと作り、北区がますます発展できるようにしていければと思っております。これで私の質問を終わります、ご清聴ありがとうございました。