区議会議員って、普段何しているの?

最近、友人たちと再会するとよく言われるのです。「区議って普段何しているの?」と。議員の本分は議会なのですが、毎日議会があるかといえば、そうでもありません。6月とか9月は議会が忙しいですが、8月とか議会が無い日も多いのです。そういう訳でして、ざっくりと、あくまでも私の動きを整理してみることにしました。

【朝のルーティーン】
大体、自然と4時5時に目が覚めます。事務仕事したり、掃除したり、ニュース読み漁ったりしています。状況次第になりますが、そのあと、7時半~8時半(家からの距離や状況によって時間帯にゆらぎあり)朝活でどこかの駅前で挨拶しながら、チラシを配っています。概ね、次の条件に当てはまっていないときに、基本的に活動しています。

事務仕事に追われている、午前中に用事がある、他地域に応援に行っている、体調不良、悪天候、連休等で明らかに朝の駅前で人流が見込めない

なお、私は駅前での活動派ですが、人によっては、夏、地域のラジオ体操に出没する人もいます。この辺りは完全に好みです。

朝以降は、日によって行動が異なりますが、優先順に以下のとおりです。

【議会や委員会】
議員という仕事はどこまでなのか問われたとき、一番重要かつ必要最低限の仕事が、議会や委員会の対応でしょう。
大まかに議会は、最終的な条例や予算の議決を取ったり、質問(実質的には、役所からの言質引き出し、追及、要望、意見表明の演説)したりする場。委員会は、複数の委員会があり、議員がそれぞれに割り振られ、専門的なことを個別に審議し、議会での大まかな方向性を決定する場です。
いずれも大体、午前9時半か午前10時に議会が始まるので、30分~1時間前ぐらいを目安に区役所に行きます。会派内でその日やるべきことの意識合わせをして、議会や委員会に臨みます。審議内容によって長短がありますが、「議会情報PR委員会」などは役所が作った「区議会だより」の原案を審議するような場で、前もって読み込み、あらかじめ意見表明もしているので、30分以内に終わることもあります。逆に質問の多発した本会議やこれから始まるである「決算特別委員会」では、17時~18時ぐらいに終わることもあるでしょう。

【公的イベント】
広義における公務として、公的な団体によって開催された何かしらの式典やイベント、役所の制定した視察に参加する日もあります。上記の日程表ですと「戦没者追悼式」「河川改修促進大会」などが挙げられます。河川改修促進大会などは、一部の委員会に所属している人だけが対象の為、全員参加できるわけではありません。また、呼ばれていたとしても必ずしも参加がマストという訳ではなく、基本的に対象議員に対して事前に出欠確認などがあります。
その他にも、上記日程には記載されていませんが「審議会」とよばれる特定のテーマに沿った、議会の場に参加することもあります。審議会は役所が絡んでいることも多く、公的属性を帯び、場合によっては区の提示する政策にも影響が出ます。

【議会準備】
議会というのは段取り八分なところがあります。
本会議で行われるいわゆる「質問」というものは、あらかじめ原稿を作り、役所の人と答弁の見込みについてすり合わせているのです。すり合わせというと、談合のように聞こえるかもしれませんが、例えば日常会話にて、「あなたの家族は、40日前の昼ごはんに何を食べていくら使いましたか?」と聞かれて正確な答えを即座にできますでしょうか?そういった細かい質問に丁寧に回答するならば、家族にヒアリングをしたり家計簿を確かめたりと答える側も準備が必要だというものです。今のは極端な事例でしたが、議会の場でスムーズにある程度の回答を引き出すためにも、また、そもそもトンチンカンな質問をしないためにも、原稿を作り、役所の人たちとすり合わせが必要なのです。このすり合わせは通称「レク」と呼ばれています。
また、会派内で意見のすり合わせや会議をすることもあります。この議案について賛成か反対か、会派の特性が表れやすい代表質問において何を質問するかなど、話し合うことは多いです。
自宅や事務所でこういった作業をする人もいるでしょうし、役所の職員と会いやすいという観点でいえば、役所の会派控室で作業をする人も多いでしょう。また、こういった議会準備の日に、住民から受けた問い合わせや陳情などを役所の人に共有し、解決向けて動くときもあります。

【党務】
政党に関する業務をすることもあり、これを党務と呼びます。
政党につきましては、定期的に党主催のミーティングや勉強会をしておりますので、これに参加することはひとつの党務と言えるでしょう。党内の役職を持っている人ならば、その役職の業務をこなすのも当然、党務です。また、党関係者の選挙へ応援に行くことも、党務といえます。日本維新の会においては、仲間のためにどれだけ汗をかけるのかというは、党内で信頼度を測るひとつのバロメータとなっています。

【地域活動】
地域貢献のため、地域の人と交流することで様々な意見を吸い上げるため、自分の顔を売るため。人によって目的は様々ですが、地域ネットワークに顔を出し、様々な活動をしている議員は多いことでしょう。夏だと、地域のお祭り巡りをしている議員は多いです。また、一過性のイベントだけではなく、何かしら地域の団体に所属して活動していることもあります。私だと、青年会議所や消防団などの活動で、結構な時間と労力を使っています。私以外だと、PTAや町会役員に時間を費やす人は少なくないでしょう。

【勉強会、視察、調査】
勉強会は、別に党だけが主催しているものではありません。民間企業からセミナーに関するチラシが大量に届きますし、委員会の研修など超党派で勉強会や視察が開かれることもあるでしょう。また、私は企業の展示会なども講義における勉強の場だと思って、何度か見に行っています。なお、民間団体主催のセミナーは、例えば「統一教会」みたいなケースもありうるわけで、仮に日程の調整が可能であっても、何でもかんでもホイホイ参加するのは厳しいこともあります。
他にも、陳情や問題意識を持っている課題について、自主的に視察や調査をすることもあります。私も前回の議会質問の参考に区内の障害者施設を視察しましたし、交通関係の陳情では現場に行って様子を見ることも多いですね。

【政治活動】
駅前など人が集まるところでチラシ配布や演説、ポスティング、ポスター貼り、SNS等のネット配信などの政治活動・議会報告活動をする人もいます。選挙活動と似ている部分もありますが、一番の違いは、「投票依頼をしない」ということですね。基本的には、議会活動報告、何かしらの政策のお訴え、ご挨拶などしていることとなります。
党によってやり方に特色があり、自民さんだと観光バスのお見送りや町内会集会などを上記に加えてしていますし、共産さんだと市民団体と一緒に公園や駅前で横断幕を掲げることも珍しくありません。維新だと駅前でチラシ配布や演説、ネット発信している人が割合として多い気がします。

議員の仕事は、本当にミニマムにやり過ごそうとすると平均週2ぐらいで終わりますが、真剣に活動しようとすればするほど忙しい仕事となります。

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